※こちらの記事は『超かぐや姫!』ネタバレを多く含みます。申し訳ありませんが、まだ視聴していない方は、ブラウザバックして他の記事をご覧いただけますと幸いですm(__)m
『星降る海』を聴くことで、観客は初めて「ツクヨミ」に入場できる
『星降る海』 劇中で2曲目に流れる曲
1曲目に流れたRememberは、「オープニング的な役割も担っていた」+「キャラ紹介的なシーンで流れていた」こともあり、しっかり曲を聴くような構成になっていなかった。
(まあそれも前回解説した内容と今回の内容を踏まえると、あえてそうなっていたと言えるが)
正直なところ、『超かぐや姫!』初見の方は、ここまでで彩葉とかぐやが会話している画しか見ておらず、この映画が本当に面白いのか不安に感じていただろう。
このストレスを開放するのが、彩葉とかぐやが初めて一緒にツクヨミにログインするシーン。

圧倒的な作画で描かれる、まさに ”こんな場所があったらいいな” を再現した景色で映画に吸い込んでくる。この時点でSF好きにとってはワクワクが止まらない光景である。
で、そんなツクヨミの景色に感動させて、
(こんなところに行きたいな)と思わせといて、
じゃあ歌いますね、で流れる『星降る海』

心が子供時代に戻される
超かぐや姫!の世界に吸い込まれる
(こんなところに行きたいな)という思いは消えて、本当にツクヨミに来たんだ、って思わせてくれる。
彩葉と、かぐやと、その世界で生きる人々と、一緒にヤチヨのライブを見ているんだ。
この感動を生み出した功労者は、
先ほど書いたストーリー上の流れをつくった脚本家、および、この脚本のベストアンサーを叩きつけたAqu3ra氏(作詞・作曲・編曲)に他ならない。
全てを洗い流して飲み込むイントロ

ライブが始まる瞬間の静けさ。
(これから何か始まる)
観客に代わって期待感を表すかのように興奮するかぐやと、対照的に既に聴く体勢の彩葉。
明らかに聴かせに来ているな、と構えているところに流れたのは、早見沙織さんの透き通る高い声と、バックで流れるハープの水滴のみ。
ツクヨミの景色にやられている僕たちは、無意識下で「作画と曲の綺麗さを観客に魅せてくる映画」だと思い、では心安らかにして聞かせてもらおうか、とどこか安心してしまうわけだ。

そんな油断しきった心に、ドアを蹴破るように重低音が流れ込む。
それはさながら浅瀬で水遊びしていたら、一気に深海に落ちたかのような感覚。
でもポップなメロディーラインとタンバリンが歓迎してくれるので、怖さは全くない。包み込んでくれる安心感すらある。
映画では足元から水が満ちているように描かれているが、まさに深海に落ちていく観客とリンクしているといえないだろうか?

「見ている映像」と「聞いている曲」から得られる情報が一致することで、その場にいるかのように錯覚するわけだ。
観客が全員ツクヨミにログインすることに成功したね。
もう映画にどっぷり入り込んでいるから、ここからは何やっても全部が面白いことが保証されているといえる。
少し寂しさも感じさせる絶妙さが味わい深い

ここからは筆者の妄想のようなものなのだが、
重低音の重さが、ヤチヨの重ねた歴史の重さを感じさせる
という聴き方もできる。
歌詞としては母なる海のような寛大さで、背中を押してくれる内容となっているが、どこか悟りじみていたり、長い時間を感じさせるものが多い。
MVもヤチヨの人生を旅してる風に描いてるし。
明るい風にしているが「自分ならこう言われたら頑張れる」みたいな思考から歌詞を書いたのではないか、という背景まで深読みしてしまった。
あと曲通して最高音と最低音の音程差が、どこかヤチヨと人々の距離感も感じさせるんだよな。
まあこれは偶然+本当に妄想かな。
これだけは言いたい

『星降る海』で一番好きなのは、最後の
きみと心震わ~、せて~、の部分
それまで綺麗な転調だったのに、最後の最後に乱暴な転調。
さすがにエロすぎる。。。。
動画リンク&歌詞
【歌詞】
幾千の時を巡って今
僕ら出会えたのほら 見失わないように
手を離さないで
ねぇ耳を澄ませて
星の降る音が聞こえるでしょう?
もっと近くに来て
誰も知らない世界が待ってるの
手を取って踊りましょう
はじまりの合図鳴らせば
唄おうla-la-la-!!
響けla-la-la-!!
暗がりの道も月明かりが照らすの
宙、海の向こう きみのもとまで
響くように歌えるかな
どんな時もここで待ってるよ
祈っているからさ
ほら きらきら輝く星は
色褪せず太古から照らし続けてる
きみと辿り着けるさ
心には会いたい誰かがいて
羅針盤みたいね
そっと目を開けてみて
見えるものだけが現実じゃないの
きみといる世界は
永遠の記憶に眠るのさ
唄おうna-na-na-!!
響けna-na-na-!!
潮の満ち引きが導いてくれるの
途切れかけた夢を見ても
大丈夫 一人にはしないよ
何度だって 互いの引力で引き寄せ合うんだよ
宙、海の匂い きみに届くかな
距離なんてないのかな
どんな時もきっとどこかで
見守っているからさ
ほら くしゃくしゃになって笑う日を
集めて紡いで 未来へ踏み出す先も
きみと心震わせて
叶うさ今 物語を巡ろう


コメント